「結婚式を挙げる人は今でも多いの?」「自分たちは結婚式をやらなくてもいいのでは?」と迷っている方も多いと思います。
結論から言うと、結婚式を挙げることにも、挙げないことにも正解・不正解はありません。
大切なのは、「周りが挙げているから」「親に言われたから」「お金がもったいないから」という一つの理由だけで決めず、二人が結婚という節目に何を残したいのかを考えることです。
そして、ここで最初に知っておいてほしいのは、結婚式は「大きな披露宴をするか、何もしないか」の二択ではないということです。家族婚、少人数婚、挙式+食事会、1.5次会、フォトウエディングなど、二人が残したいものだけを選ぶ中間の選択肢があります。
「披露宴まではしたくない。でも親には晴れ姿を見せたい」「大勢の前には立ちたくない。でも写真は残したい」という気持ちなら、結婚式そのものを諦める必要はありません。反対に、二人にとって必要な役割がなければ、無理に式を挙げる必要もありません。この記事では「挙げる・挙げない」ではなく「自分たちに必要な形は何か」という視点で整理していきます。
マイナビウエディング「2025年 結婚・結婚式の実態調査」では、2024年7月~2025年6月までに結婚した20~49歳男女の結婚式実施率は59.1%でした。内訳は「実施済」が40.4%、「挙げる予定」が18.7%です。
一方、「挙げていない・挙げる予定はない」は26.3%、「写真のみ(実施済・検討中)」は14.6%でした。
つまり、現在も結婚式を挙げる・挙げる予定の人が約6割いる一方で、結婚式を挙げない選択や、写真だけを残す選択も決して珍しくありません。
私自身、2007年から硝子彫刻工房九炉磨蔵を運営し、これまで300件以上の結婚式の引き出物案件に携わってきました。
名入れ引き出物、両親贈呈品、記念品などを制作する中で、招待人数、席次、名簿、予算、数量、納期、持ち込み、贈り分けなど、結婚式準備の実務に関するご相談も数多くいただいています。
そうした制作現場から感じるのは、今の結婚式は単純な「挙げる・挙げない」の二択では考えにくくなっているということです。60人規模の披露宴もあれば、家族だけの食事会、挙式だけ、写真だけという形もあります。
この記事では、結婚式を挙げる割合を確認したうえで、結婚式を挙げる意味、メリット・デメリット、やらない理由、「結婚式は無駄なのか」という疑問、そして実際の準備現場まで踏まえた後悔しにくい判断方法を整理します。
結婚式を挙げる割合はどのくらい?
現在の日本では、結婚した人の全員が結婚式を挙げるわけではありませんが、実施済み・実施予定を合わせると約6割という調査結果があります。
マイナビウエディング「2025年 結婚・結婚式の実態調査」は、2024年7月~2025年6月までに結婚した全国の20~49歳男女1,115人などを対象に実施されています。
| 結婚式について | 割合 |
|---|---|
| 結婚式を実施済み | 40.4% |
| これから結婚式を挙げる予定 | 18.7% |
| 実施済み+予定 | 59.1% |
| 結婚式を挙げていない・予定もない | 26.3% |
| 写真のみ(実施済み・検討中) | 14.6% |
この数字を見ると、「ほとんどの人が結婚式を挙げる」という状況ではありません。しかし同時に、「今は結婚式を挙げない人の方が多い」というわけでもありません。
結婚式をする人もしない人もいる時代だからこそ、割合だけで自分たちの答えを決める必要はないでしょう。
20代でも「結婚式をしない」は珍しくない
同調査では、20代で「結婚式を挙げていない・挙げる予定はない」と回答した割合は26.0%でした。
結婚式を挙げないことも、一つの選択肢として定着してきていると考えられます。
ただし、「周囲がやらないから自分たちもやらない」「約6割がやっているから自分たちもやる」という決め方ではなく、自分たちが結婚式に何を求めているかを一度整理してみることをおすすめします。
結婚式をする人の中でも規模は一つではない
ここは「結婚式を挙げる割合」を見るうえで意外と重要なポイントです。
同じ「結婚式を挙げた人」でも、100人近い披露宴を行う人もいれば、両親と兄弟だけで食事会をする人、挙式だけを行う人もいます。
マイナビウエディングの2025年調査では、披露宴・ウエディングパーティーの招待人数は平均56.2人でした。一方で「30人~60人未満」が37.7%を占めており、必ずしも大人数婚だけが一般的というわけではありません。
ですから、「結婚式を挙げるか」だけでなく、「どの規模なら自分たちに合うか」まで考えることが大切です。
調査によって結婚式を挙げる割合が違う理由
「結婚式を挙げる割合」を調べると、調査によって数字が違うことがあります。
これは、調査対象の年齢、婚姻時期、地域だけでなく、「結婚式」に何を含めるかが異なるためです。
- 挙式だけ
- 挙式+披露宴
- 披露宴・ウエディングパーティー
- 家族だけの少人数婚
- フォトウエディング
- これから実施する予定の人
そのため、「何%なのか」という数字だけを見るのではなく、誰を対象に、何を結婚式として集計した数字なのかまで確認してください。
結婚式を挙げる意味は何?
結婚式を挙げる意味は、豪華な披露宴を開くことそのものではありません。二人の結婚を一つの節目として形にし、家族や大切な人へ報告・感謝を伝える機会をつくることにあります。
実際、マイナビウエディングの2025年調査では、結婚式を挙げると決めた理由として「一生に一度しか経験できないものだから」が37.8%で最も多く、次いで「思い出に残したいから」が36.7%でした。
結婚式の価値を「料理・衣装・装花にいくら払うか」だけで考えると高く感じても、家族が一堂に集まる時間や、写真、言葉、感謝を伝える機会まで含めて考えると、見え方が変わることがあります。
家族や大切な人へ結婚を報告できる
結婚式には、二人の結婚を家族、親族、友人、仕事関係者などへ一度に報告できるという役割があります。
特に両家の親族が多い場合は、二人の結婚式で初めて顔を合わせる親族がいることもあります。そのため結婚式には、新郎新婦のイベントというだけでなく、両家の人間関係をつなぐ場という側面もあります。
親や家族へ感謝を伝える機会になる
普段は照れくさくて言えない感謝を伝えられることも、結婚式の意味の一つです。
必ず花嫁の手紙や両親贈呈品を用意する必要はありません。直接言葉で伝える、家族写真を撮る、一緒に食事をするなどでも十分です。
当社では両親贈呈品の制作も行っていますが、贈呈品そのものより「どういう意味を込めたいか」を先に考えている新郎新婦様ほど、商品も選びやすくなります。これは結婚式全体にも同じことが言えます。
二人にとって結婚した実感を持てる
婚姻届は法律上の大切な手続きですが、提出自体は短時間で終わります。
衣装を選び、家族やゲストの顔を思い浮かべながら準備し、当日を迎える一連の時間そのものが、二人にとって「夫婦として一つの節目を迎えた」という実感につながることがあります。
大切な人が一度に集まる機会をつくれる
年齢を重ねるほど、家族、親族、学生時代の友人、職場関係者などが同じ日に集まる機会は少なくなります。
「誰に見せるための式か」ではなく、「誰と同じ時間を過ごしたいか」と考えると、結婚式を挙げる意味が分かりやすくなります。
当社からのワンポイントアドバイス
2007年から結婚式の引き出物・記念品制作に携わり、300件以上の引き出物案件へ対応してきた経験からお伝えすると、「結婚式をするかどうか」を先に決めるより、結婚という節目で誰に何を伝えたいかを先に決める方が、式の形は決まりやすくなります。
例えば「両親には晴れ姿を見せたい。でも大勢の前には立ちたくない」という二人なら、一般的な披露宴ではなく家族婚や写真+食事会でも目的を達成できます。
反対に「友人や親族へ一度に結婚を報告したい」という目的が強ければ、披露宴やパーティーを開く意味は大きくなります。
結婚式の規模から考えるのではなく、目的→招待する人→必要な形式→予算の順番で考えると、必要以上に大きな結婚式にも、逆に必要な機会を削りすぎた結婚式にもなりにくいと思います。
結婚式を挙げるメリット
結婚式を挙げるメリットは、思い出を残すことだけではありません。家族への報告、感謝、両家の交流、友人との再会など、本来なら別々に行う複数のことを一度に行える点にもあります。
- 二人の結婚を正式な節目として感じやすい
- 家族や親族へ一度に挨拶できる
- 両家の親族が顔を合わせる機会をつくれる
- 親へ感謝を伝える機会をつくれる
- 大切な友人へ結婚相手を紹介できる
- 写真や映像として記録を残せる
- 普段会えない人が集まるきっかけになる
特に見落としやすいのが、「結婚式をしなかった場合、それぞれを別の方法で行う必要がある」という点です。
例えば結婚式をしなければ、親族への挨拶、両家での食事、友人への報告、婚礼写真などを別々に行うこともあります。結婚式は、それらを一日にまとめられる場でもあります。
逆に、そうした役割を必要としていない二人であれば、一般的な結婚式を無理に行う必要はありません。
結婚式を挙げるデメリット
結婚式の大きなデメリットは、費用だけではなく「多くの未確定事項を期限までに決め続けること」です。
- まとまった費用が必要になる
- 準備に時間がかかる
- 招待人数が最後まで変わることがある
- ゲスト選びや席次で悩むことがある
- 両家の希望を調整する必要がある
- 衣装、料理、演出、写真、引き出物など決定事項が多い
- 式場と外部業者で締切が異なる
- 仕事や引っ越しと重なると負担が大きくなる
プロ目線では「作業量」より「変更管理」が負担になりやすい
実際の結婚式準備では、単純に作業が多いことよりも、一度決めた内容が後から変わることが負担になりやすいと感じます。
例えば招待予定が60人だったとしても、欠席や追加招待、家族単位での出席などにより人数は変わります。その変更によって料理数、席次、席札、引き出物、名入れ品など複数の項目を修正する必要が出ることがあります。
そのため、結婚式準備では「早く全部決める」よりも、何をいつまで変更できるのかを確認する方が重要です。
招待人数と必要数量は必ずしも同じではない
これは当社の引き出物制作でも特に確認するポイントです。引き出物の金額や贈り分けを具体的に確認したい場合は、結婚式の引き出物相場と選び方で詳しくまとめています。
例えば招待人数が60人でも、引き出物を60個用意すれば必ず正しいとは限りません。夫婦や家族で一つにするのか、親族や上司で贈り分けるのか、子どもゲストをどう扱うのかによって必要数は変わります。
同じように、料理は人数単位、席札は着席者単位、引き出物は世帯や関係性単位になることがあります。
「ゲスト60人=すべて60個」ではないという考え方は、結婚式準備では非常に重要です。
結婚式をやらない人が考える主な理由
結婚式をやらない理由は一つではありません。特に費用、準備負担、注目されることへの抵抗、ほかのことへお金を使いたいという価値観が関係します。
マイナビウエディングの2025年調査では、結婚式を実施しなかった・しない理由として「他のことにお金をかけたかった」が43.0%で最多でした。
結婚式に大きなお金を使いたくない

住宅、新婚旅行、家具、車、出産や子育て、貯蓄など、結婚後にはさまざまなお金が必要になります。結婚式はしたいものの予算を抑えたい場合は、結婚式を安くする方法と費用の考え方も参考になります。
そのため「一日のイベントより、これからの生活へお金を使いたい」と考えることは自然な選択です。
ただし費用を理由に結婚式を諦める場合には、「結婚式そのものが不要なのか」「想定している規模の結婚式が高すぎるのか」を分けて考えてみてください。
人前に出ることが苦手・結婚式が嫌い
大勢の前で注目されることが苦手な人にとって、一般的な披露宴は負担になることがあります。
しかし「主役になることが嫌」という理由と「家族に晴れ姿を見せたくない」という気持ちは必ずしも同じではありません。
家族婚、食事会、挙式だけ、フォトウエディングなど、注目される時間を減らしながら結婚の節目を残す方法もあります。
準備が面倒・疲れたくない
結婚式では、会場、衣装、料理、ゲスト、招待状、席次、引き出物、写真、映像など多くのことを決めます。
ただし、準備負担を減らす方法は「結婚式をやめる」だけではありません。
- 招待人数を減らす
- 演出を減らす
- 余興を行わない
- ペーパーアイテムをまとめる
- 家族中心の食事会にする
- 外部業者を増やしすぎない
選択肢を増やしすぎることも準備疲れの原因になります。「やりたいこと」より先に「やらないこと」を決めるのも一つの方法です。
「結婚式は無駄」と感じるなら何を基準に考える?
結婚式が無駄かどうかは、支払う総額だけでは判断できません。
実務的には、「何にいくら使うか」と「その支出で何を残すのか」をセットで考える方が分かりやすくなります。
| 重視したいこと | 考えられる選択肢 |
|---|---|
| 多くの人へ感謝を伝えたい | 挙式+披露宴 |
| 家族との時間を大切にしたい | 家族婚・少人数婚 |
| 写真を残したい | フォトウエディング |
| 親族への報告をしたい | 挙式+食事会 |
| 友人と楽しく過ごしたい | 会費制パーティー・1.5次会 |
| 結婚後の生活へお金を残したい | 結婚式をしない・規模を縮小 |
総額だけでなく「固定費」と「人数連動費」を分けて考える
結婚式費用を考えるときに知っておきたいのが、人数を減らせばすべての費用が同じ割合で下がるわけではないということです。費用全体の内訳や自己負担については、結婚式の平均費用と自己負担の考え方でも詳しく解説しています。
料理、飲み物、引き出物などはゲスト人数の影響を受けやすい項目です。一方、衣装、写真、会場使用料など、人数を減らしても同じようには減らない費用もあります。
そのため「人数を半分にしたから総額も半分になる」と考えず、どの費用が人数に連動するのかを見積書で確認することが大切です。
当社からのワンポイントアドバイス
当社へ引き出物や記念品のご相談をいただく際も、最初から数量や内容が完全に決まっている方ばかりではありません。招待人数、席次、予算を調整しながら最終数量を決めていくケースがあります。
ここで大切なのは、「現在の予定数」と「最終確定数」を分けて管理することです。
例えば「現在60名予定だから60名分をすべて確定する」のではなく、式場の人数確定日、席次表の校了日、引き出物の数量変更期限、名入れ商品の制作開始日をそれぞれ確認します。
式場と外部制作業者を利用する場合は、同じ締切だと思わない方が安全です。外部業者には制作期間や配送日があるため、式場より早く情報確定が必要になる場合があります。
「結婚式は準備が大変そう」と感じている方ほど、作業そのものより確認期限を一本の表にまとめると、負担を減らしやすくなります。
結婚式を挙げない場合のメリット

結婚式を挙げない最大のメリットは、費用と準備時間をほかのことへ使えることです。
- 結婚式費用を抑えられる
- 新婚旅行や住宅などへ予算を回せる
- 準備に必要な時間を減らせる
- ゲスト選びや席次で悩まずに済む
- 人前に出る精神的な負担を避けられる
二人とも結婚式を望んでおらず、家族も理解しているのであれば、挙げないこと自体を必要以上に不安に感じる必要はありません。
結婚式を挙げない場合に確認しておきたいこと

結婚式をしない場合に重要なのは、「結婚式が担っていた役割を何で代替するか」を考えることです。
結婚式には、少なくとも「結婚報告」「両家の交流」「親への感謝」「婚礼写真」「親族への挨拶」「友人への報告」といった役割があります。
全部必要とは限りません。しかし必要なものがあるなら、別の方法を考えておくと後から「あれだけはやっておけばよかった」となりにくくなります。
結婚式を挙げない場合でも、必要な役割だけを次のような方法で残すことができます。
| 結婚式で担っていた役割 | 結婚式をしない場合の代替方法 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 親へ晴れ姿を見せる | フォトウエディング・家族写真 | 披露宴は不要だが婚礼衣装を残したい |
| 両家が集まる | 両家顔合わせ・家族での食事会 | 家族同士の交流を大切にしたい |
| 親族へ結婚を報告する | 親族食事会・個別挨拶・結婚報告 | 大人数の披露宴は避けたい |
| 友人へ結婚を報告する | 1.5次会・会費制パーティー・食事会 | 友人中心で気軽に集まりたい |
| 婚礼写真を残す | 前撮り・フォトウエディング | 式はしないが写真は残したい |
| 親へ感謝を伝える | 手紙・食事・両親贈呈品 | セレモニーではなく個別に伝えたい |
親の希望を「結婚式をするか」だけで聞かない
親へ確認するときに「結婚式をしなくてもいい?」だけを聞くと、本当に求めていることが分からない場合があります。
例えば親が望んでいるのは、大きな披露宴ではなく「祖父母に晴れ姿を見せたい」「親族へ紹介したい」「両家の写真を残したい」ということかもしれません。
その場合、披露宴を行わなくても、家族婚や写真撮影、食事会で希望をかなえられる可能性があります。
写真を残すか考える

結婚式をしなくても、婚礼衣装で写真だけを残すことはできます。
写真は当日の二人だけでなく、両親や祖父母、将来生まれる子どもにとっても家族の記録になることがあります。
「披露宴はいらないけれど写真は残したい」という二人であれば、フォトウエディングは検討しやすい選択肢です。撮影時期や費用を比較したい方は、結婚式前撮りの相場と費用の目安も参考にしてください。
家族や親族への挨拶方法を考える
結婚式をしない場合、両家が集まる機会を別につくる必要が出る場合があります。
両家顔合わせ、家族での食事会、親族への個別挨拶など、自分たちの家族関係に合った方法を考えておきましょう。
結婚式を挙げるか迷ったときの判断方法
迷っている段階では、「結婚式を挙げたいか?」だけを二人で話し合わないことがポイントです。
「結婚式」という言葉から想像している内容自体が二人で違う可能性があるからです。
1.やりたいことと、やりたくないことを書き出す
まず、それぞれ別々に書いてみてください。
- 家族には晴れ姿を見せたい
- 友人をたくさん呼びたい
- 大勢の前には出たくない
- ドレスは着たい
- 写真は残したい
- 余興はいらない
- 親へ感謝は伝えたい
- 大きな自己負担は避けたい
こうして分解すると、「結婚式は嫌い」と思っていた人でも、実は嫌なのは大人数の披露宴や余興だけだったと分かることがあります。
2.「総額」ではなく自己負担できる上限を決める
予算を考えるときに、「結婚式は平均いくらだから、その金額を用意しよう」と考える必要はありません。
先に決めたいのは、二人が結婚後の生活を圧迫せずに負担できる金額です。
さらにご祝儀を予定額どおり受け取れるとは限らないため、最終的なご祝儀額を過度に前提とした予算には注意してください。
3.誰と時間を過ごしたいのか考える
「何人呼ぶか」より先に、「結婚という節目を誰と過ごしたいか」を考えてみてください。
両親と兄弟だけなら家族婚、親族までなら少人数婚、友人も含めたいなら披露宴やパーティーというように、必要な規模が自然に見えてきます。
4.両家で「どこまで必要か」を確認する
二人が納得していても、親族関係や地域の慣習によって確認した方がよいことがあります。
特に、親族をどこまで招待するか、引き出物をどうするか、両親の衣装、親族紹介、遠方ゲストへの対応などは、後から両家の認識差が出やすい項目です。
親の意見に従うという意味ではなく、決めてから報告するより、決める前に確認しておくという考え方です。
5.「やらなかった場合」も想像する
結婚式をした場合だけでなく、しなかった未来も想像してみましょう。
5年後、10年後に「やっぱりドレス姿を親に見せたかった」「友人と集まりたかった」と思いそうなのか。それとも「その分、新婚旅行や生活に使えて良かった」と思えそうなのか。
未来を完全に予測することはできませんが、二人の優先順位を確認する材料になります。
6.最後に「変更期限」を確認する
結婚式を挙げる方向へ進む場合は、会場を決めるだけでなく、変更やキャンセルに関する期限も確認してください。
特に式場、衣装、写真、引き出物、外部業者では、それぞれキャンセルや数量変更の条件が違う場合があります。
契約時には金額だけでなく、「いつまでなら変更できるのか」「変更するといくらかかるのか」も一緒に確認しておくと安心です。
結婚式を挙げる・挙げない以外にも選択肢がある
今の結婚式は「大人数の挙式+披露宴」だけではありません。友人中心のカジュアルな形式を考えている場合は、結婚式の1.5次会とは?会費・引き出物・準備の違いも選択肢を整理する参考になります。
| スタイル | 向いている二人 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 挙式+披露宴 | 家族・親族・友人など幅広く招待したい | 費用・人数・準備量 |
| 少人数婚 | 本当に親しい人だけを招待したい | 会場最低人数・料理・演出 |
| 家族婚 | 家族との時間を重視したい | 親族をどこまで呼ぶか |
| 挙式+食事会 | 披露宴の演出は必要ない | 食事・写真・親族紹介 |
| 1.5次会・会費制 | 友人中心でカジュアルに楽しみたい | 会費・料理・引き出物 |
| フォトウエディング | 式は不要だが婚礼写真は残したい | 家族撮影・衣装・データ |
| 結婚式をしない | 式自体に必要性を感じない | 家族への報告・写真・親族挨拶 |
重要なのは、「何をするか」ではなく、その形式で二人が残したいものを残せるかです。
結婚式を挙げると決めたら最初にすること
結婚式を挙げる方向になったら、いきなり会場を契約するのではなく、まず二人で条件を整理してください。全体のスケジュールを先に把握したい方は、結婚式は何ヶ月前から準備する?やることを時系列で解説もあわせて確認すると進めやすくなります。
- 自己負担できる予算上限
- おおよその招待人数
- 家族・親族・友人のどこまで呼ぶか
- 希望する時期
- 希望地域
- 絶対にやりたいこと
- 必要ない演出
- 親へ確認すること
- 人数変更の可能性
ゲスト名簿は最初から一つにまとめる
これは制作側から特におすすめしたい方法です。
ゲスト名簿を、新郎用、新婦用、席次表用、引き出物用など別々に作り始めると、変更した際に情報が食い違いやすくなります。
最初から一つの名簿に、例えば次のような項目をまとめておくと管理しやすくなります。
- 氏名
- 新郎側・新婦側
- 関係性
- 世帯
- 出欠
- 席次
- 引き出物の種類
- 名入れ表記
- 旧字体・異体字
- 英字表記
- 最終確認済みか
特に名入れ商品では、旧字体・異体字・英字表記は制作開始後に簡単に変更できない場合があります。
一つの確定名簿を元データとして、席次表、席札、引き出物などへ展開するという考え方にしておくと、確認漏れを減らしやすくなります。
式場と外部業者の締切を同じものとして管理しない
外部の引き出物業者、写真会社、映像会社などを利用する場合は、式場の締切とは別に確認してください。
例えば引き出物でも、最終人数確定日の翌日に注文すれば間に合うとは限りません。商品確保、名入れ、包装、検品、配送、式場への搬入などが必要だからです。
結婚式準備では、「式場へいつ回答するか」と「制作業者へいつ確定情報を渡すか」は別の期限として考えてください。
結婚式を挙げる割合・挙げない選択に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 結婚式を挙げる人の割合は何%くらいですか?
A. マイナビウエディング「2025年 結婚・結婚式の実態調査」では、2024年7月~2025年6月に結婚した20~49歳男女のうち、結婚式を実施済みの人が40.4%、これから挙げる予定の人が18.7%で、合計59.1%でした。ただし、調査対象や「結婚式」の定義によって割合は変わるため、数字を見るときは調査条件も確認してください。
Q2. 結婚式を挙げないのは珍しいですか?
A. 珍しいとは言えません。同調査では「結婚式を挙げていない・挙げる予定はない」が26.3%でした。さらに写真のみという選択肢もあります。現在は結婚式を挙げる人と挙げない人の両方がいるため、周囲ではなく二人の価値観を基準に考えることが大切です。
Q3. 結婚式をやりたくないのですが、相手がやりたい場合はどうすればいいですか?
A. 最初に「する・しない」で結論を出さず、「何が嫌なのか」「何を残したいのか」をそれぞれ分けてください。大人数が嫌なら家族婚、披露宴が嫌なら挙式+食事会、人前に立ちたくないならフォトウエディングなど、中間の選択肢があります。
Q4. 結婚式を挙げないと後悔しますか?
A. 必ず後悔するとは言えません。ただし「婚礼衣装の写真」「親への晴れ姿」「家族や友人との時間」「両家が集まる機会」のうち、残したいものがないか確認してから決めることをおすすめします。披露宴をしなくても写真や食事会だけ残す方法があります。
Q5. 結婚式はお金の無駄ではありませんか?
A. 二人が価値を感じない内容へ無理にお金を使えば、無駄だったと感じる可能性があります。金額だけで判断するのではなく、家族との時間、写真、感謝を伝える機会など、その費用で何を残せるかまで考えて判断してください。
Q6. 費用が理由で結婚式を諦めるしかありませんか?
A. 必ずしも諦める必要はありません。招待人数を減らす、家族婚にする、挙式と食事会だけにする、演出を減らす、フォトウエディングにするなど規模を調整できます。ただし人数を減らしてもすべての費用が同じ割合で下がるわけではないため、見積書では人数連動費とそれ以外の費用を分けて確認しましょう。
Q7. 結婚式を挙げない場合でも何か記念を残した方がいいですか?
A. 必須ではありません。ただし、披露宴をしないことと何も残さないことは別です。婚礼写真、家族との食事、記念旅行、両親への贈り物など、自分たちが残したいものだけを選ぶ方法もあります。
記事まとめ
結婚式を挙げるかどうかは
「割合」ではなく二人の目的から決める
結婚式を挙げる割合を調べている方へ、最後に一番お伝えしたいのは、世間の割合は判断材料にはなっても、二人の答えそのものにはならないということです。
マイナビウエディングの2025年調査では、2024年7月~2025年6月までに結婚した20~49歳男女のうち、結婚式を実施済み、またはこれから挙げる予定の割合は59.1%でした。一方で、結婚式を挙げておらず今後も予定していない人は26.3%、写真のみという人も14.6%です。
この数字から分かるのは、「今でも結婚式を挙げる人は多い」ということと同時に、「結婚式を挙げない選択も珍しくない」ということです。
私は2007年から硝子彫刻工房九炉磨蔵を運営し、これまで300件以上の結婚式の引き出物案件に携わってきました。
名入れ引き出物、両親贈呈品、記念品を制作する中では、単に商品を作るだけではなく、招待人数、必要数量、席次、名簿、贈り分け、旧字体・異体字、英字表記、納期、持ち込み、配送など、結婚式準備に伴うさまざまな確認が必要になります。
その経験から強く感じるのは、結婚式は「大きくやるか、何もしないか」の二択ではないということです。
例えば「親には晴れ姿を見せたい。でも友人を何十人も招待する披露宴までは必要ない」という二人なら、家族婚や挙式+食事会があります。
「披露宴はしたくない。でも結婚の写真は残したい」という二人なら、フォトウエディングがあります。
「友人には祝ってもらいたいけれど、格式張った披露宴は違う」と感じるなら、1.5次会や会費制パーティーという選択もあります。
ですから最初に決めるべきなのは、結婚式の形式ではありません。
「結婚という節目で、誰と、何を残したいか」です。
ここが決まれば、必要な結婚式の規模が見えてきます。
また、費用を理由に迷っている場合は、平均費用だけで判断しないことも重要です。
結婚式の費用には、料理や飲み物、引き出物のように人数で変わりやすい費用と、衣装や写真、会場関連費のように人数を減らしても同じ割合では下がらない費用があります。
そのため、招待人数を60人から30人へ半分にしたからといって、結婚式の総額が必ず半分になるわけではありません。
結婚式を検討するときは「平均いくらなのか」だけではなく、自分たちはいくらまでなら結婚後の生活に影響なく負担できるのかを先に決めてください。
さらに、実際に準備を始めたら「人数」だけで管理しないことも大切です。
当社の仕事で分かりやすい例が引き出物です。招待客が60人だからといって、必ず60個の引き出物が必要とは限りません。
ご夫婦や家族で一つにする場合、親族や上司へ贈り分ける場合、子どもゲストがいる場合など、必要数量は変わります。
料理は人数単位、席札は着席者単位、引き出物は世帯や関係性単位というように、同じゲスト名簿を使っていても数え方が違う場合があります。
ここは実際の準備で間違いが起きやすいところです。
さらに名入れ商品では、一文字違えば別の商品になってしまいます。旧字体や異体字、英字表記も含め、最終確定した名簿を一つ作り、そこから席次表、席札、引き出物などへ情報を展開した方が確認漏れを減らせます。
結婚式準備で本当に大変なのは、作業量だけではありません。
「いつまで変更できるか分からない状態で、多くのことを同時に決めること」が負担になります。
そのため会場を決めた後は、式場、衣装、写真、映像、引き出物などについて、最終決定日、数量変更期限、キャンセル条件、納品日を一つの一覧にしてください。
特に外部業者を利用するときは、式場の最終確定日だけを見ていると間に合わないことがあります。制作・包装・検品・配送が必要な商品は、それより前に情報を確定する必要があるからです。
逆に結婚式を挙げないと決めた場合にも、一度だけ確認してほしいことがあります。
それは、「結婚式が本来担っていた役割の中で、自分たちに必要なものはないか」ということです。
- 両親へ晴れ姿を見せる
- 両家が集まる
- 親族へ結婚を報告する
- 友人へパートナーを紹介する
- 婚礼写真を残す
- 親へ感謝を伝える
全部必要でなければ、全部やる必要はありません。
ただ一つでも残したいものがあるなら、それだけを別の方法で実現すればよいと思います。
そして結婚式を挙げるか迷ったら、最後に二人で次の6つを確認してみてください。
- 結婚という節目に何を残したいか
- 誰とその時間を過ごしたいか
- 無理なく自己負担できる金額はいくらか
- やりたいことと、やりたくないことは何か
- 結婚式をしない場合、何でその役割を代替するか
- 数年後にどちらの選択を後悔しそうか
この6つが整理できれば、「一般的な披露宴」「少人数婚」「家族婚」「食事会」「フォトウエディング」「結婚式をしない」という選択肢の中から、自分たちに合った形がかなり見えやすくなります。
結婚式は、挙げること自体が目的ではありません。
結婚式を挙げる人が約6割だから挙げるのでも、挙げない人が増えているからやめるのでもなく、二人が「この形を選んで良かった」と思えることが一番大切です。
豪華でなくても構いません。大人数でなくても構いません。もちろん、結婚式をしないという答えでも構いません。
世間の割合は「みんながどうしているか」を知るために使い、最後の答えは、二人の予算、家族との関係、残したい時間や記憶から決めてください。
それが、結婚式を挙げる・挙げないのどちらを選んでも、後悔を少なくする一番現実的な考え方だと思います。





