「結婚式を挙げたいけれど、できるだけ安くしたい」「100万円くらいでも結婚式はできる?」「安くするとゲストにしょぼいと思われない?」と悩んでいませんか。
結論から言えば、結婚式は内容と人数を整理すれば費用を大きく抑えることができます。ただし、単純にすべてを安くするのではなく、「削っても満足度が下がりにくい費用」と「削りすぎない方がよい費用」を分けることが大切です。
特に料理、飲み物、ゲストの快適さに関わる部分まで一律に削ってしまうと、費用は安くなっても結婚式そのものの満足度まで下がる可能性があります。
また、結婚式費用は「最終的にいくら負担するか」だけでなく、いつまでに、いくら現金を準備する必要があるのかまで確認しておくことが重要です。
この記事では、2007年から結婚式の引き出物や両親贈呈品、記念品の制作に携わってきた硝子彫刻工房九炉磨蔵の立場から、結婚式を安くする考え方、100万円前後で挙げる方法、削りやすい費用、見積もりや支払いで注意したいポイントまで分かりやすく整理します。
結婚式は安くていくらくらいからできる?
結婚式の最低費用に「全国共通の正解」はありません。挙式だけなのか、家族との会食を付けるのか、一般的な披露宴まで行うのかで必要な金額が大きく変わるからです。
ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)を基にしたゼクシィの公開情報では、挙式・披露宴などの費用総額は全体平均343万9000円とされています。
一方、少人数になるほど総額は抑えやすく、10人未満では平均157万9000円、10~20人未満では192万3000円、20~30人未満では244万4000円となっています。
ここで注意したいのは、これはあくまで平均額だということです。平均より大幅に安い結婚式もあれば、少人数でも衣装、料理、写真、装花などにこだわれば200万円以上になることがあります。
| 結婚式のスタイル | 費用を抑えやすさ | 特徴 |
|---|---|---|
| 挙式のみ | 非常に高い | 披露宴を行わないため総額を抑えやすい |
| フォトウェディング | 非常に高い | 写真を中心に記念を残す |
| 家族婚・少人数婚 | 高い | 料理・引き出物など人数連動費を減らしやすい |
| 会費制・1.5次会 | 比較的高い | 会費を基準に予算を設計しやすい |
| レストランウェディング | 比較的高い | 会場費や装飾を抑えられる場合がある |
| 一般的な挙式+披露宴 | 内容による | 人数・料理・衣装・演出で総額が大きく変わる |
つまり「結婚式は安くていくら?」と考える場合は、最初に予算だけを見るのではなく、どこまでを結婚式として行いたいのかを決めることが第一歩です。
総額より自己負担額も一緒に考える
結婚式のお金を考えるときは、「結婚式総額」と「ふたりの自己負担額」を分けて考えてください。
ご祝儀や親・親族からの援助がある場合、実際に新郎新婦が負担する金額は総額より少なくなることがあります。
ただし、ご祝儀額や援助額はゲスト構成や家庭によって違うため、最初から確実な収入として使い切る計画は避けた方が安全です。
例えば、結婚式総額が300万円、ご祝儀が180万円、親御様からの援助が50万円なら、単純計算では自己負担額は70万円です。
しかし、ここで注意したいのが「自己負担70万円だから、手元に70万円あればよい」とは限らないことです。
自己負担額だけでなく「いつ支払うか」を確認する
式場によっては、挙式前に費用の大部分や残金の支払いが必要になる場合があります。
この場合、ご祝儀を受け取った後の最終的な自己負担が70万円だったとしても、結婚式前の時点ではそれより大きな金額を一時的に準備しなければなりません。
契約前には、少なくとも次の項目を確認しておきましょう。
- 申込金はいくらか
- 追加内金が必要か
- 最終支払日はいつか
- 挙式前払い・当日払い・後払いのどれか
- クレジットカードを利用できるか
- カード払いできる金額に上限があるか
- 振込など他の支払い方法を選べるか
平均費用や自己負担について詳しく確認したい方は、結婚式の平均費用と自己負担の考え方も参考にしてください。
当社からのワンポイントアドバイス
当社へ寄せられる結婚式関連のご相談を見ていると、「なるべく安くしたい」と考えたとき、最初から一つひとつの商品単価を下げようとする方がいます。しかし実務上は、先に結婚式全体でいくらまでなら使えるのかを決め、その中で優先順位を付けた方が予算管理はしやすくなります。
さらに、総額だけでなく「いつ、いくら必要になるのか」も必ず確認してください。ご祝儀を受け取れば自己負担を抑えられる計算でも、式場への残金が挙式前払いなら、その時点では新郎新婦様やご両家で資金を用意する必要があります。
まず申込金、追加内金、最終支払日、利用できる決済方法を一覧にし、ご祝儀を受け取る前でも支払える金額なのかを確認しておくと安心です。援助の有無や両家の負担割合についても、後回しにせず早い段階で共有しておくことをおすすめします。
結婚式を安くするために最初に決めたい3つのこと
1.結婚式に使える上限金額を決める
まず、「できれば安く」ではなく、自己資金からいくらまで出せるのかを具体的に決めます。
150万円まで、100万円まで、自己負担50万円までなど上限を決めておくと、式場から追加提案を受けたときにも判断しやすくなります。
2.絶対に妥協したくないものを決める
次に、ふたりが結婚式で一番大切にしたいものを決めます。
- 料理を良くしたい
- 衣装にはこだわりたい
- 写真をしっかり残したい
- 家族との時間を大切にしたい
- ゲストへの贈り物を大切にしたい
- 装花や会場装飾にこだわりたい
全部を最高ランクにする必要はありません。優先順位1~3位を決め、それ以外を調整するだけでも予算は整理しやすくなります。
3.人数を早めに整理する
結婚式費用には、人数に関係なく発生する「固定費」と、ゲスト人数によって増える「変動費」があります。
| 固定費になりやすいもの | 人数で変わりやすいもの |
|---|---|
| 衣装 | 料理 |
| 挙式料 | 飲み物 |
| 写真・映像の一部 | 引き出物 |
| 司会 | 招待状 |
| 会場使用料の一部 | 席札・ペーパーアイテム |
人数を減らせば必ず得になるとは限りませんが、料理・飲み物・引き出物などの変動費が減るため、総額を抑える効果は比較的大きくなります。
一方で、衣装、写真、挙式料、会場費などは人数が減っても残ります。そのため、例えば60名から30名へ半分にしても、結婚式費用まで単純に半額になるわけではありません。
結婚式を安くする具体的な方法

少人数婚・家族婚を検討する
結婚式全体の費用を大きく変えやすいのが招待人数です。
家族や親族、親しい友人だけの少人数婚にすると、料理、飲み物、引き出物、印刷物など人数に比例する費用を抑えやすくなります。
ただし、衣装代や写真代などは人数を減らしても同じように発生するため、「人数を半分にしたら費用も半分になる」とは考えない方がよいでしょう。
少人数婚のメリットは、単に費用を下げられることだけではありません。人数が少ない分、一人ひとりと会話できる時間を作りやすく、派手な演出を減らして料理や会話に予算を使うという選択もしやすくなります。
当社の制作現場でも、少人数婚ではゲストごとの名前を入れたグラスや、ご両親への記念品など、人数を抑えた分、一人ひとりへの贈り物に意味を持たせるご相談があります。人数を減らすことを「削る」と考えるのではなく、限られた相手に予算や時間を集中させるという考え方もできます。
会費制結婚式・1.5次会を検討する
友人中心のカジュアルな結婚式を希望している場合は、会費制結婚式や1.5次会も選択肢です。
会費制は、ご祝儀ではなく事前に決めた金額をゲストから会費としていただくため、収入の見通しを立てやすい特徴があります。
例えば、会費を1人15,000円として50名を招待した場合、会費収入は75万円です。ここから料理、飲み物、会場費、装花、司会、音響、プチギフトなどの費用とのバランスを考えていきます。
ただし、会費を低く設定しすぎれば新郎新婦の自己負担が増え、高くしすぎればゲストが割高に感じる可能性があります。
また、親族や目上の方が多い場合は、ご両家の考え方や地域の慣習も確認しておきましょう。費用だけでなく、招待するゲスト層に会費制が合っているかを考えることが大切です。
平日・オフシーズン・日程を調整する
式場によっては、土日祝日より平日、人気シーズンよりオフシーズン、日柄や時間帯などによって料金プランが変わることがあります。
日程へのこだわりが強くなければ、「同じ内容で日程を変えるといくら違いますか」と見積もり時に確認してみてください。
ただし、平日は仕事を休みにくいゲストがいたり、真夏や真冬は移動の負担が増えたりする可能性があります。安さだけで決めず、遠方ゲストや高齢の親族なども含めて参加しやすい条件かを確認しましょう。
装花は飾る場所に優先順位を付ける
装花は華やかさを作る大切な要素ですが、すべての場所を豪華にする必要はありません。
写真によく写る高砂やゲストテーブルなどを優先し、目立ちにくい場所をシンプルにすると、雰囲気を保ちながら調整しやすくなります。
映像・演出を増やしすぎない
オープニングムービー、プロフィールムービー、エンドロール、特殊演出などは、それぞれ魅力がありますが、追加するほど費用は増えます。
「本当にふたりがやりたい演出か」「ゲストにとって必要か」という基準で選びましょう。
ペーパーアイテムを自作・オンライン化する

招待状、プロフィールブック、席次表などは自作やオンラインサービスを利用することで費用を抑えられる場合があります。
ただし、席次・氏名・敬称・旧字体・異体字などの間違いには十分注意してください。安く作れても、ゲストの名前を間違えてしまっては意味がありません。
自作する場合は、印刷直前に新郎新婦だけで確認するのではなく、元の招待者名簿と照合し、可能であればご両親など別の人にも確認してもらうと誤りを見つけやすくなります。
持ち込みできるものを確認する
衣装、引き出物、カメラマン、映像、装花などを外部業者へ依頼すると安くなる場合があります。
ただし、式場によっては持込料が必要だったり、外部業者の利用自体に制限があったりします。
外部価格だけを見るのではなく、「商品代+送料+持込料+手配に必要な費用」の総額で比較してください。
さらに、金額だけでなく、搬入日時、受取担当者、保管場所、当日の配付方法なども確認が必要です。カメラマンなどサービスを持ち込む場合は、撮影可能な場所や当日の入館条件も事前に確認してください。
引き出物は安さと満足度を両方考える
引き出物も人数が増えるほど総額が大きくなる費用です。
例えば60セット用意する場合、1セットあたり500円違えば総額では3万円、1,000円違えば6万円変わります。
だからといって、価格だけを基準に選ぶのはおすすめしません。引き出物はゲストが結婚式後に持ち帰るものなので、価格を下げても「選んでくれた気持ち」が伝わるものを探すことが大切です。
九炉磨蔵では、桐箱入りの名入れペアロックグラスを結婚式向けに1セット3,500円(税込)で用意しています。引き出物の価格を抑えながら、一人ひとりに合わせた贈り物を検討している方は、結婚式の引き出物ページをご覧ください。
一般的な引き出物の金額や考え方を知りたい場合は、結婚式の引き出物相場と選び方も参考になります。
当社からのワンポイントアドバイス
300件以上の結婚式引き出物案件に関わってきた中で、費用を抑えるときに特に注意していただきたいのが、「商品価格」だけで判断しないことです。
引き出物なら、商品代や持込料だけではなく、包装、のし、手提げ袋、送料、搬入日時、保管場所、当日の配付方法まで確認する必要があります。
特に名入れ品では、人数が確定した日と、そのまま制作を開始できる日が同じとは限りません。席次表や最終名簿が完成してから、旧字体、異体字、英字表記、贈り分けなどを照合する作業が必要になるからです。
当社の制作経験上、式場には持ち込み条件・搬入日時・受取担当者を、外部制作業者には校正期限・数量変更の締切・破損時の対応を先に確認しておくと安心です。
そして、ここは費用以上に見落とされやすいところですが、安くするために自分たちの作業を増やしすぎないことも大切です。結婚式の打ち合わせは序盤よりも中盤から終盤にかけて確認事項が一気に増えやすくなります。席次、人数、料理、引き出物、名簿、演出、支払いなど複数の締切が重なるため、「数千円安くなる代わりに何時間の作業が増えるのか」まで考えて判断してください。
結婚式は100万円でもできる?

100万円前後でも結婚式を行うことは可能です。ただし、一般的な人数の挙式・披露宴をすべて希望通りに行って100万円に収めるのは簡単ではありません。
100万円前後を目指すのであれば、次のようなスタイルが現実的です。
- 家族・親族中心の少人数婚
- 挙式+会食
- レストランウェディング
- 会費制・1.5次会
- 挙式のみ
- フォトウェディング+家族会食
- 日程や時間帯を調整したプラン
100万円以内を具体的に検討している方は、結婚式を100万円以内にする方法で詳しく解説しています。
100万円は「総額」か「自己負担」かを明確にする
ここは非常に重要です。
「結婚式100万円」と言っても、
- 結婚式そのものを100万円以内にする
- 総額は200万円以上でも、ご祝儀を差し引いた自己負担を100万円以内にする
では全く意味が違います。
最初にふたりで、「総額を100万円にしたいのか」「自分たちの持ち出しを100万円以内にしたいのか」を合わせておきましょう。
さらに、自己負担を100万円以内にする場合でも、挙式前に式場へ支払う金額が100万円を超える可能性があります。予算を決めるときは最終負担額と支払い前に必要な資金の両方を確認してください。
安くしても後悔しにくい費用・慎重に考えたい費用

| 項目 | 節約の考え方 |
|---|---|
| 招待状・ペーパーアイテム | 自作やオンライン化を検討しやすい |
| 映像・演出 | 優先順位を付けて削りやすい |
| 装花 | 場所ごとにメリハリを付けやすい |
| 日程・時間帯 | 条件変更で安くなる場合がある |
| 料理 | 大幅な削減は慎重に判断 |
| 飲み物 | ゲスト構成を考えて決める |
| 遠方ゲストへの配慮 | 交通費・宿泊費を含め慎重に考える |
| 引き出物・お礼 | 金額だけでなく感謝の伝わり方を考える |
| 写真 | 残したい内容を決めてから調整 |
節約の基本は、ゲストが体験する価値をできるだけ残しながら、見えにくい部分や自分たちで代替できる部分を調整することです。
特に料理や飲み物は、ゲストが実際に体験するものです。高額なコースにする必要はありませんが、「安くすること」だけを目的にランクを下げるのではなく、内容を確認してから判断しましょう。
写真も後から撮り直すことが難しい項目です。予算が厳しい場合でも、挙式や集合写真など「絶対に残したい場面」を先に決め、その部分は確保したうえでアルバムなどを調整する方法があります。
遠方ゲストのお車代について詳しく確認したい方は、結婚式のお車代の相場と渡し方も参考にしてください。
安い結婚式で失敗しないための見積もり確認

最初の見積もりが安くても、打ち合わせを進めるうちに金額が上がることがあります。
最初の見積もりに最低限の内容しか入っていない場合、実際に希望する内容へ変更したときに一気に金額が上がることがあります。
契約前に少なくとも次の点を確認してください。
- 料理はどのランクで見積もられているか
- 飲み物の種類は十分か
- 衣装の追加料金が発生する条件
- お色直しを含めた衣装点数
- 写真・映像の内容とデータ納品の有無
- 装花のボリューム
- 引き出物の単価と数量
- 親族衣装・美容着付けなどが含まれているか
- 持込料
- サービス料
- キャンセル・日程変更条件
- ゲスト人数変更時の料金
- 支払い時期と決済方法
「最初の見積額が一番安い会場」ではなく、希望内容を入れた最終金額が予算内に収まりそうな会場を選ぶことが大切です。
同じ条件で複数の見積もりを比較する
会場を比較するときは、料理ランク、衣装点数、写真、映像、装花などの条件をできるだけ揃えてください。
片方は最低ランク、もう片方は希望に近い内容では、見積額だけを比べても正しい判断ができません。
できれば式場へ「実際に多くのカップルが選ぶ内容に近い状態で見積もってください」と伝え、料理・衣装・装花・写真などを現実的な内容にした見積書も作ってもらうと、最終金額との差を把握しやすくなります。
安い結婚式に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 結婚式は一番安くていくらくらいからできますか?
A. 統一された最低金額はありません。挙式のみ、フォトウェディング、家族婚など形式によって大きく違います。一般的な披露宴を行う場合より、挙式のみや少人数婚の方が総額は抑えやすくなります。
Q2. 結婚式を100万円以内で挙げることはできますか?
A. 可能です。ただし、少人数婚、挙式+会食、レストランウェディング、会費制、挙式のみなど、形式を調整する必要があるケースが多くなります。まず「総額100万円」なのか「自己負担100万円」なのかを明確にしてください。
Q3. 結婚式を安くするとゲストに失礼ですか?
A. 費用を抑えること自体が失礼なのではありません。料理、飲み物、席、移動などゲストの快適さに関係する部分を極端に削らず、自分たちの演出や装飾を調整する方法なら、満足度を保ちながら節約しやすくなります。
Q4. 結婚式で一番節約しやすいものは何ですか?
A. ペーパーアイテム、映像、演出、装花などは内容を調整しやすい項目です。また、人数や日程、結婚式のスタイルを変更できる場合は、総額への影響が大きくなることがあります。
Q5. 平日の結婚式は安くなりますか?
A. 式場によっては平日や特定シーズン向けの料金プランが設定されている場合があります。ただし、ゲストが参加しやすい日程かも含めて判断してください。
Q6. 持ち込みを利用すれば必ず安くなりますか?
A. 必ずしも安くなるとは限りません。外部業者の商品価格が安くても、持込料、送料、包装、搬入、手配に必要な作業などを加えると差が小さくなることがあります。最終的な総額と、新郎新婦側に増える作業量の両方で比較してください。
Q7. ご祝儀で自己負担が少なくなるなら、手元の現金も少なくて大丈夫ですか?
A. 必ずしもそうではありません。式場によってはご祝儀を受け取る前に残金を支払う必要があります。申込金、追加内金、最終支払日、カード利用の可否を確認し、挙式前に必要になる金額まで含めて資金計画を立ててください。
記事まとめ
結婚式を安くしたいと考えたとき、最も大切なのは「安い結婚式を探すこと」ではなく、「自分たちに必要な結婚式を決めること」です。
結婚式には衣装や挙式料のように人数が変わっても大きく変化しにくい固定費と、料理、飲み物、引き出物、ペーパーアイテムのように人数によって変わる費用があります。
そのため、総額を大きく抑えたい場合は、細かな数百円の節約だけを積み重ねるより、招待人数、結婚式の形式、会場、日程など、金額への影響が大きいところから考える方が効率的です。
そしてもう一つ、最初に決めていただきたいのが「何を残したいか」です。
料理を大切にしたいのか、衣装なのか、写真なのか、家族との時間なのか、ゲストへの贈り物なのか。ふたりにとって優先順位が高いものが分かれば、それ以外の部分は調整しやすくなります。
逆に、優先順位を決めずに「料理も、衣装も、写真も、映像も、装花も、引き出物も全部できるだけ安く」と進めると、費用は下がっても、満足感まで一緒に下がってしまう可能性があります。
当社では2007年の開業以来、300件以上の結婚式引き出物案件に携わり、予算、数量、納期、持込料、贈り分け、包装、配送、人数変更などについて新郎新婦様からご相談を受けてきました。
その経験から感じるのは、結婚式の節約では「単価」より「総額」、さらに「総額」だけでなく「支払う時期」まで見ることが重要だということです。
例えば、引き出物を外部で安く購入できても、式場への持込料や送料、包装費を加えれば思ったほど安くならないことがあります。
ペーパーアイテムを自作しても、印刷ミスや部数不足があれば追加費用や作業時間が必要です。
人数を減らせば料理や引き出物は減りますが、衣装や写真などの固定費はそのまま残ります。
そして、見積書上の最終自己負担が小さく見えても安心はできません。
ご祝儀を受け取る前に式場への支払いが必要であれば、いったん大きな金額を新郎新婦様やご両家で用意する必要があります。
そのため見積もりを見るときは、「最終的にいくら負担するのか」「いつ、いくら支払うのか」をセットで確認してください。
また、「結婚式を100万円で挙げたい」という場合も同じです。100万円という予算そのものは不可能ではありませんが、一般的な人数の挙式・披露宴をすべて希望通りに行おうとすると難しくなります。
家族婚、少人数婚、挙式+会食、レストランウェディング、会費制、1.5次会、フォトウェディングなどへ形式を変えれば、現実的な選択肢は増えます。
少人数婚も、「人を減らして安くする結婚式」とだけ考える必要はありません。人数が少ないからこそ、一人ひとりとの時間を長く取り、料理や贈り物など大切にしたい部分へ予算を集中できます。
数を減らした分、贈るものの意味を濃くするという考え方もあります。
さらに、「総額100万円」と「自己負担100万円」を混同しないことも重要です。
結婚式費用が200万円でも、ご祝儀などを差し引いた結果として自己負担が100万円前後になる場合があります。
一方、ご祝儀を最初から多めに見積もって予算を組むと、想定との差が出たときに資金が足りなくなる可能性があります。
まずはご祝儀を過度に当てにせず、ふたりが確実に準備できる金額を基準に予算を作る方が安心です。
そして、式場へ確認する際は、申込金、追加内金、最終支払日、カード利用の可否も一緒に確認してください。
持ち込みを利用して費用を抑える場合も、価格だけで判断しないことが大切です。
当社のような外部制作業者へ名入れ品を依頼する場合、商品を注文して終わりではありません。
人数確定、席次表や名簿の完成、名前の旧字体・異体字・英字表記、贈り分け、校正、数量変更の締切、搬入日時、式場の受取担当者など、複数の確認事項があります。
結婚式準備では、こうした細かな確認が終盤に集中します。
打ち合わせの序盤は余裕があるように感じても、挙式が近づくにつれて席次、人数、料理、引き出物、演出、支払いなどの締切が重なりやすくなります。
そのため、外部業者を使えば1万円安くなるとしても、そのために新郎新婦様の確認作業が大幅に増えるのであれば、本当にそれが自分たちにとって良い節約なのかを考えてみてください。
「お金の節約」と「時間・作業負担の節約」は別物です。
価格差だけではなく、作業量、納期、持込料、配送、当日の管理まで含めて比較することが、結婚式直前の負担を増やさないためには大切です。
結婚式の費用を抑えるなら、次の順番で考えてみてください。
- ふたりが出せる自己資金の上限を決める
- 絶対に妥協したくないものを3つ程度決める
- 招待したいゲストを整理する
- 結婚式の形式を決める
- 同じ条件で複数の見積もりを比較する
- 固定費と人数連動費を分けて見る
- 持ち込みは持込料・送料・作業量まで含めて比較する
- 申込金・追加内金・最終支払日を確認する
- ご祝儀を受け取る前に必要な資金を確認する
- 最終見積額を確認してから追加項目を決める
この順番で整理すると、「何となく高い」「何となく節約しなければ」という状態から抜け出しやすくなります。
結婚式は、高ければ良いわけでも、安ければ成功というわけでもありません。
100万円でも300万円でも、ふたりが本当に大切にしたいものへ予算を使い、不要なものには使わない。その配分ができていれば、費用を抑えながら満足度の高い結婚式を目指すことができます。
まずは式場からもらった見積書を一度、「絶対に必要」「できれば欲しい」「なくても困らない」の3つに分けてみてください。そして料理、ゲストへの配慮、ふたりが絶対に残したいものを守りながら、それ以外を一つずつ見直していきましょう。
そのうえで、最後にもう一度「最終総額」「自己負担額」「挙式前に必要な資金」「準備に必要な手間」の4つを確認してください。
それが、ただ安いだけではなく、「お金をかけすぎなかったけれど、やって良かった」と思える結婚式につながると考えています。














