結婚式に招待されると、「ご祝儀はいくら包めばいい?」「友人なら3万円で大丈夫?」「兄弟姉妹や親族はいくら?」「夫婦で出席するときは5万円?」「ご祝儀袋はどれを選ぶ?」「お札はどちら向きに入れる?」と、金額から細かなマナーまで迷うことがあります。
先に結論をお伝えすると、友人・同僚として1人で一般的な披露宴へ出席する場合、ご祝儀は3万円が代表的な目安です。
ただし、親族は家族内の取り決め、夫婦や子ども連れは招待人数や料理・席の有無、欠席は連絡した時期、会費制は招待状の案内など、条件によって考え方が変わります。
また、ご祝儀は料理代を精算するための参加費ではありません。一般的な相場を知ったうえで、新郎新婦との関係、過去のお祝いのやり取り、自分の状況、家族や職場の慣習を重ねて判断することが大切です。
この記事では、ご祝儀の相場から、夫婦・親族・欠席・会費制の場合、ご祝儀袋の選び方・書き方、お金の入れ方、袱紗、渡し方まで順番に解説します。さらに、新郎新婦側で「いただいたご祝儀をどう分ければいい?」と迷ったときの考え方も紹介します。
ご祝儀で迷ったときの判断順
- 招待状で「ご祝儀制・会費制」「誰が招待されているか」を確認する
- 新郎新婦との関係に合う一般的な目安を確認する
- 親族なら両親、職場なら同じ立場の参列者へ慣習を確認する
- 以前いただいたご祝儀や結婚祝いがあれば釣り合いも考える
- 金額が決まったら、ご祝儀袋・新札・袱紗を準備する
結婚式のご祝儀はいくら?関係別の相場早見表

以下は、ご祝儀制の披露宴へ出席する場合の一般的な目安です。表の金額を絶対的な正解と考えるのではなく、関係性や家族・職場の慣習を確認するための出発点としてご覧ください。
| 新郎新婦との関係 | 1人で出席する場合の目安 | 判断するときのポイント |
|---|---|---|
| 友人 | 3万円 | 一般的な披露宴では3万円が中心 |
| 同僚・先輩・後輩 | 3万円 | 職場内で金額をそろえる場合もある |
| 上司・恩師 | 3万~5万円 | 立場・関係の深さ・職場慣習で判断 |
| 兄弟姉妹 | 3万~10万円 | 年齢・既婚未婚・家族内ルールで差が大きい |
| おじ・おば | 5万~10万円 | 夫婦出席や親族内の慣習も確認 |
| いとこ | 3万~5万円 | 交流の深さや親族間の取り決めを優先 |
| 姪・甥 | 5万~10万円 | 年代・夫婦出席・過去のやり取りで調整 |
| 孫 | 5万円・10万円など | 別途結婚資金を援助する家庭もある |
ゼクシィが「結婚トレンド調査2024(全国推計値)」を基に紹介しているデータでは、1人当たりの平均額は友人3.0万円、上司4.4万円、恩師4.1万円、親族7.7万円とされています。
上司4.4万円、親族7.7万円という平均は、「4万4,000円」「7万7,000円」を包むという意味ではありません。3万円・5万円・10万円など、実際に選ばれた複数の金額を平均した数値です。
当社からのワンポイントアドバイス
当社は2007年の開業以来、300件以上の結婚式引き出物案件で、招待人数、夫婦・家族単位、贈り分け、予算のご相談に対応してきました。
その経験から、ご祝儀で迷ったときは「平均額に合わせる」より、①招待状の宛名、②新郎新婦との関係、③親族・職場の慣習、④過去にいただいた金額、の順で確認することをおすすめします。
特に親族は、同じ続柄でも家庭によって取り決めが異なります。兄弟姉妹や姪・甥への金額は、ネットの相場だけで決めず、両親や近い親族へ先に確認してください。
友人・同僚の結婚式は3万円が基本
友人や同僚として1人で一般的な披露宴へ出席するなら、3万円を基準にすると分かりやすいです。親しい友人だから必ず5万円にする必要はありません。
特別なお祝いを加えたい場合は、ご祝儀を3万円にそろえ、別にプレゼントを贈る方法もあります。
同じ職場から複数人が出席する場合は、先輩・同僚間で金額を合わせる慣習があることもあります。「部署内でご祝儀について決まりはありますか」と確認しておくと、大きな金額差を防ぎやすくなります。
40代・50代の上司も年齢だけで金額を上げない
上司として部下の結婚式へ出席する場合は、3万~5万円がひとつの目安です。「40代・50代だから自動的に5万円や10万円」と決まっているわけではありません。
- 新郎新婦との関係の深さ
- 直属の上司か、同じ部署の管理職か
- 主賓や乾杯挨拶を依頼されているか
- 社内の慣習や他の上司との釣り合い
年齢だけではなく、当日の立場と職場内の慣習を含めて判断してください。なお、主賓などへのお車代は新郎新婦側が準備するもので、ゲスト側が自己判断でご祝儀から差し引くものではありません。
兄弟姉妹は3万~10万円を目安に家族へ確認
兄弟姉妹の結婚式は友人より金額の幅が大きくなります。未婚で両親と同一世帯なのか、既婚で夫婦出席するのか、自分が学生なのか社会人なのかでも考え方は変わります。
兄弟姉妹間では「お互いの結婚時に同額を贈る」「学生からは受け取らない」「親からの援助に含める」といった家庭独自のルールがあることもあります。兄弟姉妹のご祝儀は、ネットの相場だけで決めず、まず両親へ確認するのが確実です。
姪・甥・いとこ・孫は親族内の慣習を優先
姪・甥では5万~10万円、いとこでは3万~5万円程度が目安として紹介されることがあります。ただし、交流の頻度、夫婦で出席するか、過去に自分や自分の子どもが受け取った金額などによって判断は変わります。
祖父母から孫へのお祝いは、当日のご祝儀とは別に結婚資金を援助する家庭もあります。援助と当日のご祝儀を分けるのか、一つにまとめるのかも含め、新郎新婦の親御様などと確認すると安心です。
夫婦・家族で出席するときは5万~7万円が目安
友人・同僚の結婚式へ夫婦で招待された場合は、1世帯のご祝儀袋へ5万円を包む方法が代表的です。関係が深い場合などは7万円を選ぶこともあります。
新郎と新婦それぞれから個別に友人として招待されている場合は、3万円ずつ別々に包んでも問題ありません。
| 出席者 | 友人・同僚としての目安 | 確認すること |
|---|---|---|
| 夫婦2人 | 5万~7万円 | 連名で1袋。個別招待なら別々でも可 |
| 夫婦+料理なしの乳児 | 5万~7万円を基準 | 席やベビーベッド等の準備も確認 |
| 夫婦+子ども料理あり | 5万~7万円に子ども分を加味 | 料理内容・年齢等を考慮 |
| 親1人+子ども | 3万円に子ども分を加味 | 招待状の宛名・料理・席を確認 |
子ども分を一律○万円と決めるより、招待状の宛名、専用席、子ども料理や大人と同じ料理が用意されるかを確認した方が実情に合います。
大学生・新社会人の1万円・2万円はどう考える?
一般的な友人の披露宴へ出席して1万円だけを包むと、3万円という代表的な相場との差が大きいため、慎重に判断した方がよいでしょう。
2万円については、偶数だから絶対的なマナー違反というわけではありません。「ペア」を表す数字として受け入れられる考え方もあり、大学生や新社会人など、3万円が経済的に難しい場合の選択肢になることがあります。
ただし、同じ立場の友人が3万円を包む場では金額差が目立つ可能性があります。無理な借り入れをして相場へ合わせる必要はありませんが、迷う場合は親や同じ立場の参列者へ相談してください。
数字の考え方
3・5・7万円などの奇数が好まれてきましたが、2万円・8万円・10万円を問題ないとする考え方もあります。一方、「死」「苦」を連想する4万円・9万円は避けるのが無難です。地域や世代でも受け止め方が異なるため、迷われにくい金額を選ぶことも大切です。
欠席・挙式のみ・二次会・会費制のご祝儀
「一般的な披露宴へ1人で出席する」という前提が変われば、ご祝儀の考え方も変わります。名称だけで判断せず、招待状の案内や欠席を連絡した時期まで確認してください。
最初から欠席する友人は1万円前後がひとつの目安
招待状へ返信する段階から欠席する場合、友人であれば1万円程度の現金、または同程度の結婚祝いを贈る方法があります。
ただし、自分の結婚時に相手から3万円をいただいている場合などは、同額を贈るなど過去のやり取りとの釣り合いも考えます。
欠席の連絡は早めに行い、お祝いを送る場合も結婚式直前ではなく余裕を持って届けましょう。
出席回答後の欠席・直前キャンセル
一度出席と回答した後、特に結婚式直前に欠席する場合は、当初予定していた金額を贈るのが一般的です。
料理、飲み物、席札、席次表、引き出物などの手配がすでに進み、新郎新婦側に費用が発生している可能性があるためです。
体調不良などやむを得ない事情でも、まず新郎新婦または指定された連絡先へ速やかに連絡してください。
挙式のみ・披露宴なしの場合
挙式だけへ参列し、披露宴や食事会がない場合は、友人で1万円程度がひとつの目安です。
すでに別の形で結婚祝いを贈っている場合や、新郎新婦から「ご祝儀は辞退します」と案内されている場合は、その意向を優先します。
二次会のみ・会費制・1.5次会の場合
会費制の二次会だけに参加する場合は、基本的に指定された会費を支払います。会費とは別に3万円のご祝儀を包む必要はありません。
1.5次会は会費制・ご祝儀制のどちらもあるため、「1.5次会だからご祝儀不要」とは判断できません。招待状に書かれた金額、支払方法、ご祝儀辞退の有無を優先してください。
披露宴や二次会との違いは、結婚式の1.5次会と披露宴・二次会の違いで詳しく解説しています。
遠方から出席しても自己判断でご祝儀を減らさない
交通費や宿泊費が高額でも、ゲスト側がご祝儀を自動的に減額するという決まりはありません。新郎新婦がお車代や宿泊費をどこまで負担するかも式によって異なります。
遠方ゲストへの交通費については、結婚式のお車代相場と渡し方も参考にしてください。
オンラインご祝儀・事前決済は案内を優先
新郎新婦や会場からオンライン決済の案内がある場合は、指定された金額・方法・期限・名義に従います。
案内がない状態で、自己判断で銀行振込や個人間送金へ変更すると、誰からの入金なのか確認する手間が増える可能性があります。
当社からのワンポイントアドバイス
当社では、引き出物の最終数量を確認する際、出席者個人の人数と、夫婦・家族などの世帯数を分けて管理しています。
欠席連絡が遅れると、料理だけでなく席札・席次表・引き出物の手配にも影響します。
ゲスト側も欠席が決まったら、まず指定された連絡先へ知らせ、その後にご祝儀額を考える順番にすると判断しやすくなります。会費制やオンライン決済についても自己流に変えず、招待状や主催者の案内を優先してください。
ご祝儀は新郎新婦でどう分ける?結婚式後のご祝儀の分け方
ここまではゲスト側のご祝儀について説明しましたが、結婚式を終えた新郎新婦側では、「集まったご祝儀を新郎側・新婦側でどう分ける?」という問題が出てくることがあります。
結論として、ご祝儀を新郎新婦で分ける方法に全国共通の一つの正解はありません。結婚式費用を誰がどの割合で負担したか、親から援助を受けたか、両家でどのような取り決めをしたかによって適切な方法は変わります。
そのため、ご祝儀を受け取ってから決めるのではなく、できれば結婚式費用の分担を決める段階で「ご祝儀をどのように扱うか」まで新郎新婦・両家で共有しておくと、後からの行き違いを防ぎやすくなります。
| ご祝儀の分け方 | 考え方 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 新郎側・新婦側のゲスト分で分ける | 新郎側ゲストからのご祝儀は新郎側、新婦側ゲスト分は新婦側として管理 | 両家で費用を分けて負担している場合 |
| 結婚式費用の負担割合で分ける | 6:4など、事前に決めた費用負担割合に合わせてご祝儀も配分 | 費用の負担割合を明確に決めている場合 |
| すべてまとめて結婚式費用へ充当 | 新郎側・新婦側を分けず、総額から結婚式費用を支払う | 夫婦の共通資金で結婚式を行う場合 |
| 結婚式費用とは分けて新生活資金へ | ご祝儀を式場への支払いとは切り離し、夫婦の貯蓄や新生活費へ | 結婚式費用を事前に自己資金などで用意できている場合 |
どの方法を選んでも、双方が納得していれば問題ありません。反対に、「新郎側のゲストが多かったから新郎側が多く受け取る」「親が式代を出したからご祝儀はすべて親へ渡す」と一方だけで決めると、後から負担感の違いが生まれることがあります。
結婚式費用の分担については、マイナビウエディングの結婚式費用解説でも、折半、収入・貯金額に応じた分担、項目別、ゲスト人数比など複数の方法が紹介されています。
また、All Aboutの結婚費用の分担に関する解説では、自分側のゲストから受け取ったご祝儀をそれぞれの側へ分ける方法、事前の費用負担割合で分ける方法、ふたりの新生活資金へ充てる方法などが紹介されています。
新郎新婦のご祝儀の分け方は「誰がいくら出したか」まで確認する
ご祝儀の金額だけを見て分けるのではなく、次の4点を一緒に確認してください。
- 新郎・新婦それぞれの結婚式費用の負担額
- 新郎側・新婦側それぞれの招待人数
- 両家の親から受けた援助額
- 親族からの高額なお祝いを結婚式費用と分けて扱うか
例えば結婚式費用を夫婦の共通貯蓄から全額支払うのであれば、ご祝儀も新郎側・新婦側に細かく分けず、夫婦の共通資金として扱う方が管理しやすい場合があります。
一方、両家がそれぞれ自分側のゲスト人数に応じて結婚式費用を負担しているのであれば、受付で新郎側・新婦側に分けたご祝儀をそれぞれの側へ充当する方法の方が分かりやすい場合があります。
重要なのは「一般的にはどちらが正しいか」より、費用負担とご祝儀の扱いを同じルールで整理し、新郎新婦と両家が納得できることです。
結婚式全体の費用や自己負担の考え方は、結婚式の平均費用と自己負担の考え方で詳しく解説しています。
結婚式のご祝儀袋は水引と包む金額で選ぶ

結婚式のご祝儀袋は、見た目の好みだけではなく、結婚祝いに適した水引か、包む金額と袋の格が合っているかを確認して選びます。
水引は結び切り・あわじ結びを選ぶ
- 水引:赤白または金銀の結び切り・あわじ結びなど
- 熨斗:右上に熨斗が付いた結婚祝い用
- 避けるもの:何度でも結び直せる蝶結び、弔事用の袋
3万円なら標準的な結婚祝い用、5万~10万円なら上質な和紙や豪華な水引の袋など、中身と外見の釣り合いを取ります。1万円程度なら、水引が印刷されたシンプルなタイプでも構いません。
基本的な選び方は、ゼクシィのご祝儀袋の選び方・書き方でも確認できます。
かわいいご祝儀袋でも結婚祝い用なら使える
友人の結婚式では、華やかな色や現代的なデザインのご祝儀袋を選ぶこともできます。
ただし、かわいさだけで選ばず、結婚祝い用であること、水引が結婚祝いに適した形であること、包む金額に見合っていることを確認してください。目上の人や格式を重視する式では、白を基調とした伝統的な金封を選ぶと安心です。
結婚式のご祝儀袋の書き方
ご祝儀袋では、外袋の表書きと名前、中袋の金額・住所・氏名を分けて記入します。字の美しさ以上に、「誰からいくらいただいたのか」が読み間違いなく分かることが大切です。
表書き・氏名は濃い黒で丁寧に書く
毛筆または濃い黒の筆ペンを使います。薄墨は弔事用なので、結婚祝いには使用しません。
水引の上には「寿」「御結婚御祝」など、水引の下には贈り主の氏名をフルネームで書きます。旧字体・異体字の氏名は、普段使っている正式表記を確認してください。
夫婦連名・複数人の名前の書き方
| 贈り主 | 氏名の書き方 |
|---|---|
| 1人 | 中央にフルネーム |
| 夫婦 | 中央に夫のフルネーム、その左に妻の名前。別姓なら双方フルネームでも分かりやすい |
| 職場など3人まで | 役職・年齢が上の人を中央から右側にし、順に左へ |
| 4人以上 | 代表者名の左に「外一同」とし、全員の氏名を書いた別紙を中へ入れる |
中袋には金額・住所・氏名を書く

中袋の表面には金額、裏面には郵便番号・住所・氏名を書くのが一般的です。記入欄が印刷されている商品は、その指定に従ってください。
| 金額 | 大字の記入例 |
|---|---|
| 1万円 | 金壱萬円 |
| 2万円 | 金弐萬円 |
| 3万円 | 金参萬円 |
| 5万円 | 金伍萬円 |
| 7万円 | 金七萬円 |
| 10万円 | 金拾萬円 |
「也」は必須ではありません。大字を使うこと以上に、金額が正確に読み取れることを優先してください。
ご祝儀袋へのお金の入れ方と向き
新札を用意し、肖像画を表側・上側へ
結婚式では、「この日のために準備した」という気持ちを表すため、新札を準備するのが一般的です。
お札は表裏と上下をすべてそろえ、中袋の表側とお札の表側を合わせます。袋を開けて取り出すときに、肖像画が最初に見えるよう肖像画を上側にします。
新札がどうしても間に合わない場合は、手元から折れ・汚れの少ないきれいなお札を選びます。新札でなければ絶対に渡せないという意味ではありませんが、数日前までに準備しておくと安心です。
外袋は上側を先に折り、その上へ下側を重ねる
中袋を外袋へ戻すときは、外袋の裏側の上側を先に折り、その上へ下側を重ねます。裏返したとき、下からの折り返しが上を向く形です。
慶事では「幸せを上向きに受け止める」と覚えると分かりやすいでしょう。弔事とは重ね方が反対になるため、最後に確認してください。
ご祝儀袋は袱紗に包んで持参する

完成したご祝儀袋をそのままバッグへ入れるのではなく、袱紗に包んで持参するのが一般的なマナーです。袱紗には、ご祝儀袋の水引が崩れたり、角が折れたり、汚れたりするのを防ぐ実用的な役割もあります。
結婚式の袱紗は暖色系、紫は慶弔両用
結婚式などの慶事では、赤・ピンク・オレンジ・ベージュなどの暖色系が使いやすいでしょう。紫は慶事・弔事の両方に使える色として知られています。
詳しい基本は、ゼクシィの結婚式で使える袱紗の色・柄でも確認できます。
袱紗がない場合はきれいなハンカチでも代用できる
袱紗を用意できない場合は、清潔で落ち着いた色柄のハンカチや小さな風呂敷で包む方法もあります。ご祝儀袋をむき出しのままバッグへ入れるより、折れや汚れを防げます。
当社からのワンポイントアドバイス
結婚式準備に関わる仕事をしていると、氏名・金額・数量のような「間違えてはいけない情報」は、最後にまとめて確認することの大切さを感じます。
ご祝儀も同じです。
前日の夜に一つずつ調べるのではなく、①金額、②新札、③ご祝儀袋、④表書きと氏名、⑤中袋、⑥お札の向き、⑦袱紗、の順番で確認してください。
この7項目だけでも、多くの準備漏れを防げます。
結婚式当日のご祝儀の渡し方

一般ゲストは、結婚式当日に受付でご祝儀を渡すのが一般的です。受付へ着くまではご祝儀袋を袱紗に入れておき、受付前で取り出します。
- 受付で「本日はおめでとうございます」とお祝いの言葉を伝える
- 袱紗からご祝儀袋を取り出す
- 受付担当者から表書きが読める向きへ回す
- 両手で丁寧に差し出す
- 必要に応じて芳名帳などへ記帳する
受付は新郎新婦本人ではなく、友人や親族が担当していることもありますが、受付へ預ければ問題ありません。会場独自の案内がある場合は、その指示を優先してください。
欠席時に現金を送るなら現金書留
現金を普通郵便や宅配便で送ることはできません。欠席などでご祝儀を郵送する場合は、ご祝儀袋へ現金を入れ、手紙を添えて現金書留で送ります。
日本郵便の書留案内でも、現金を内容とする郵便物は現金書留を利用するよう案内されています。
ご祝儀袋を準備するときの最終チェックリスト
- 新郎新婦との関係に合ったご祝儀額か
- 親族の場合は家族内の慣習を確認したか
- 結婚祝いに適した水引か
- 包む金額とご祝儀袋の格が合っているか
- 表書きと氏名を書いたか
- 中袋へ金額・住所・氏名を書いたか
- できるだけ新札を用意したか
- お札の表裏・上下をそろえたか
- 外袋を慶事用の形へ正しく戻したか
- 袱紗を用意したか
ここまで準備できていれば、当日は受付で落ち着いてご祝儀を渡せます。
結婚式のご祝儀でよくある質問

記事まとめ
結婚式のご祝儀で最も重要な結論は、友人・同僚として1人で一般的な披露宴へ出席するなら、3万円を基本の目安にするということです。ただし、この3万円をすべての人へそのまま当てはめるわけではありません。新郎新婦との関係、招待形式、誰が出席するのか、親族・職場の慣習、過去のお祝いのやり取りを確認して調整します。
最初に確認するのは、インターネットの相場表だけではなく招待状です。ご祝儀制か会費制か、宛名が自分だけか夫婦連名か、子どもも招待されているかを確認してください。会費制なら指定された会費を支払うのが基本で、別に3万円を包む必要はありません。オンライン決済の案内がある場合も、主催者の指定を優先します。
友人や同僚は3万円、上司・恩師は3万~5万円が一般的な目安です。ただし40代・50代だから自動的に金額を高くする必要はありません。上司の場合は、直属かどうか、主賓や乾杯挨拶を依頼されているか、職場内で金額をそろえる慣習があるかなどを判断材料にします。
兄弟姉妹、姪・甥、いとこ、孫などの親族は、一般相場以上に家族内の取り決めを確認することが重要です。同じ兄弟姉妹でも、学生か社会人か、既婚か未婚か、夫婦で出席するか、以前いくら受け取ったかで金額が変わります。親族なら、金額を決める前に両親や近い親族へ確認することをおすすめします。
夫婦で友人・同僚の結婚式へ出席する場合は、1世帯のご祝儀袋へ5万~7万円が目安です。子ども連れなら年齢だけではなく、招待状の宛名、専用席、子ども料理または大人と同じ料理が用意されるかも確認してください。
欠席する場合は「欠席だから○万円」と一律に決めるのではなく、欠席を連絡した時期が重要です。最初から欠席する場合と、一度出席すると回答して料理・席・引き出物などの手配後に欠席する場合では、新郎新婦側の負担が異なります。
金額を決めたら、結婚祝いに適した結び切り・あわじ結びなどのご祝儀袋を選びます。表書きと氏名は濃い黒で丁寧に書き、中袋には金額・住所・氏名を記入します。お札はできるだけ新札を用意し、肖像画が表側・上側になるよう向きをそろえてください。外袋は上側を先に折り、その上へ下側を重ね、最後に袱紗へ包みます。
そして、新郎新婦側でいただいたご祝儀を分ける場合にも、一つの全国共通ルールがあるわけではありません。新郎側・新婦側のゲストごとに分ける方法、結婚式費用の負担割合に応じて分ける方法、すべて夫婦の共通資金として扱う方法などがあります。重要なのは、ご祝儀だけを切り離して考えるのではなく、結婚式費用の負担額、両家の援助、招待人数まで含めて整理し、双方が納得するルールを決めることです。
当社は2007年の開業以来、300件以上の結婚式引き出物案件に携わり、招待人数の変更、夫婦・家族単位での数量確認、贈り分け、旧字体・異体字、納期調整などを新郎新婦様と確認してきました。その実務で感じるのは、結婚式のお金や贈り物の行き違いは、相場を知らないこと以上に、「個人と世帯」「予定数と確定数」「一般的な目安と家族内の決まり」を混同したときに起こりやすいということです。
ゲスト側は料理代や引き出物代を細かく逆算してご祝儀を決める必要はありません。ご祝儀は会場費の精算ではなく、新郎新婦の結婚を祝うための贈り物です。相場はマナーの試験ではなく、お祝いの気持ちを相手へ失礼のない形で届けるための判断材料として使ってください。
新郎新婦側が結婚式予算を考える場合は、ご祝儀を確定した収入のように扱わないことも大切です。費用全体を確認したい方は、結婚式の平均費用と自己負担の考え方も参考にしてください。
最後に、ゲストとして参列する方は次の順番で準備してください。
- 招待状で、ご祝儀制・会費制、招待された人、支払方法を確認する
- 新郎新婦との関係に合う相場を確認する
- 親族なら両親、職場なら同じ立場の参列者へ慣習を確認する
- 以前いただいたご祝儀があれば金額の釣り合いを確認する
- 金額に合った結婚祝い用のご祝儀袋を選ぶ
- 新札を準備し、表書き・氏名・中袋を記入する
- お札の向きと外袋の重ね方を確認する
- 袱紗に包み、当日は受付で相手から読める向きにして渡す
ここまで順番に確認しておけば、結婚式当日は細かなご祝儀マナーを心配するのではなく、新郎新婦を祝うことに集中できます。






